大雨の作り方についてお問い合わせをいただきました。エミッター&パーティクルの作例として、作り方をご紹介させていただきます。このエントリーは長いため、全文の表示は、continueを押してください。
大雨の表現には、パーティクルが使用できます。「雨を描いた絵のパーティクルを空から降らせる」という動作になります。
※CGでは、雨、雪をパーティクルで表現します。パーティクルは、空間に浮かぶ1つの点です。この点が空間を一定の法則に従って動くように設定、刻々と変わるパーティクルの座標にテクスチャを表示することで雨、雪を表示します。
雨のもとになる画像を作ります。作例ではPhotoshopを使用しています。同様なペイント系ツールをご利用ください。透明部分のあるレイヤーに雨のラインを何本かいれています。雨のラインは、あまり密集させないように描くのがコツです。(密集させると、固まりが動いているように見えます。)
雨の画像でできあがりましたら、png形式で保存します。作例では、png-24bit、透明部分ありで保存しています。
鉄道模型シミュレーターを起動して、組み込むレイアウトを開きます。レイアウターのレイアウトメニューから「リソース編集」を選択してください。写真のダイアログが表示されます。「追加」ボタンを押してください。ファイル選択のダイアログが開きますので、先ほど作成した雨の画像を選択してください。
読み込まれると、写真のようにリストに登録されます。登録された画像を選択して、編集ボタンを押してください。
画像が読み込まれていることを確認することができます。OKボタンを押して、ダイアログを閉じてください。リソース編集のダイアログもOKボタンを押して閉じてください。
次に天候を設定します。レイアウトメニューの「背景と天候」を選択します。写真のダイアログが表示されたら、天球テクスチャーの編集を選択します。
雨雲を背景に設定するため、あらかじめ用意した背景画像を読み込みます。LOADボタンを押して、雨雲の画像ファイルを選択してください。作例では、灰色の簡単な画像をPhotoshopで作成しています。カメラで曇り空を撮影して、背景画像を作成していただくとよりリアルになります。
雨の表現にエミッター&パーティクルを使うため、天候エミッターを使うをチェックしてください。
「雲を表示する」は、チェックを外してください。太陽は、「曇り」を選択。霧の強さを作例では80にしていますが、これは場面にあわせて100から80の範囲で設定してください。
曇りなので光の反射表現であるブルーム効果を強くするはチェックを外します。
設定が終わりましたら、天候エミッター設定ボタンを押してください。
エミッターのダイアログが開きます。パーティクルは、エミッターから生成されます。エミッターからパーティクルが吹き出してくるというイメージになります。
エミッターの設定項目は多岐にわたります。1から設定すると大変なので、元になるデータを改変しながらつくります。
ということで、簡単設定から雨を選択します。
雨を降らせるための初期値が設定されます。
まずは、最初に作った雨の画像をテクスチャーとして設定します。ユーザーテクスチャーボタンを押してください。リソースのリストが表示されますので、登録した雨の画像を選択してください。
選択後、ボタンの横に数値が表示されます。作例では、ID=1に雨の画像を登録したため、1が表示されています。この数値は、リソースの登録状況によって異なります。
通常合成を選択してください。
パーティクルサイズを横100、縦160にします。この値は、シーンにあわせて試行錯誤(ビュワーで試しに表示して、微調整)で決定します。
雨の落下速度を初速0.6にします。方向の揺らぎは、0にしてください。
フレーム生成数を30にします。この値が少ないと、生成されるパーティクルがまばらになります。多いと固まりになりやすくなります。また、処理が重くなります。
この値も試行錯誤で決定します。
以上を設定した状態のダイアログです。OKボタンを押します。
ここまでの設定でビュワーを起動すると写真のようになります。背景画像を写真にする、雨の画像を調整するなど、さらに完成度を高めてください。
サンプルレイアウトをダウンロード(amesample.zip)
※サンプルは485系を使用しています。任意の車両に置き換えてください。